D. K.



キャスト




長男・一郎
(SHELL)

長女・靖子
(MYU)

次男・桃太
(MOMO)

その他 劇団ひまわり

第3話
(桃太)うわっ!兄ちゃん!!

(一郎)
桃太、今お前誰かとしゃべってなかった?
なんだか随分と騒がしかったぞ。

(桃太)

そ、そんなことないよ。
一人で遊んでただけだよ。ひとりかくれんぼしてさぁ。
ま〜だだよっ!な〜んちゃって・・・・。あはは。

(一郎)

お、お前・・・、腹空きすぎて頭おかしくなったのか?
俺、マック買ってきてやったからちゃんと食べな。

(桃太)え?兄ちゃん、ぼくのために?

(一郎)
お前マック食べたがってたからな。
じゃ、俺これから集会に行ってくるからな。
マックのことも、集会に行く事も、靖子には内緒だぞ。

・・・それにしても変だな。確かに誰かの声が・・・?
(桃太)

ぼくは一人だったよ、ずっと!
姉ちゃんには内緒ね!わかったわかったわかった!
兄ちゃんありがとう!気をつけてね〜っ!!

バタン!

(D.K.)
おまえすごい不自然。

・・・お前の兄ちゃん意外と優しいんだな。
集会に行くってこんな夜中に村の青年団の集まりでもあるのか?

(桃太)
違うよ、兄ちゃんは族のリーダーなんだ。今日はその集会があるのさ。
喧嘩だって強いんだぜ。怖い顔してるけど本当はすごく優しいし。
ぼく、大きくなったら絶対に兄ちゃんみたいになるんだ!

(ガサガサ)
族って・・・マサイ族?

暴走族!!

(D.K.)
ふう〜ん。(モグモグ)
でもお前の兄ちゃんまだ小学生じゃないか。
自転車で暴走するのか?

(桃太)そう。自転車で・・・。

アッ!!

ビクンッ!

(桃太)なに一人で食べてんだよっ!!
チョットチョウダイ

あげな〜い。

(桃太)

あ〜、なんか楽しいなぁ〜。
ぼく、こんなに楽しいのはじめてだよ。


ねえ、君は本当に月から来た宇宙人なの?

(D.K.)

宇宙人だったらいいのになぁ〜。

残念だけど、ぼくは裏の畑で採れたただの大根だよ。
なんでぼくが喋れるようになったのか分からないけど・・・きっと神様がボクにチャンスを与えてくれたんだ。

(桃太)

チャンスって・・・何のチャンス?

(D.K.)
ボクにはどうしても叶えたい夢があるんだ。
ボクはそれを裏の畑で毎日神様にお願いしてたんだ。
(桃太)
その夢を叶えるためのチャンスなんだね。
D.K.は神様にどんなお願いをしてたの?

(D.K.)桃太、ちょっと側によって。

(桃太)え?こう?

(D.K.)

アウチ
(桃太)
これって「E.T.」?

あははははっ!E.T.になりたいって?
あれはSF映画なんだよ!本当の話じゃないんだ!!
そんなの無理に決まってるじゃんっ!!
E.T.になんかになれるわけないよ!だって宇宙人なんて本当にいるわけないんだから〜。
また冗談ばっか言ってさ〜!!!
(D.K.)グ  サ
(桃太)あ、ご、ごめん・・・本気だったの?
(D.K.)確かに僕はただのダイコンだよなぁ。
(桃太)
い・・いや、そんなことないと思うよ。
だって話すダイコンなんて見たことないし・・・。
(D.K.)
こうやって、後ろを向いて肩震わせて泣いていても、きっと君には前なのか後ろなのか分からないんだ。
(桃太)
そんなことないってば!
今後ろ向きで泣いてるんだろ?
(D.K.)
今は前だっ!!

どうせ僕なんて・・・僕は一生ただのダイコンで終わるのさ。
(桃太)
いや、絶対にただのダイコンではないと思うけど・・。
(桃太)
叶うよっ!


ボクは弱虫ですぐいじめられちゃうんだ。
だけど、いつか強くなっていじめっ子をやっつけるのが夢なんだよ!兄ちゃんみたいに強くなるんだ!!
夢ってさ、本気でがんばればきっと叶うはずなんだ!!

(D.K.)
桃太、お前って案外・・・お調子もんだな。

でもいいこと言うな。じゃあ、どっちの夢が先に叶うか、二人で競争しよっか!
・・・そうだ!桃太に見せたいものがあるんだ。
ボクのあとについてきてよっ!

(桃太)ついてきてって・・・そっちはキッチンだよっ!

つづく
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